TATTOO MEANING
目(目玉/眼球)のタトゥーの意味
目(目玉/眼球)のTATTOOデザイン
様々な目のデザインが、タトゥーのモチーフとして選ばれます。
どうして目なのでしょうか?
「相手の目を見れば分かる」と言った言葉が使われる様に、目はその人の本質を表わすとされ、「魂への窓」とも言われます。
目力のある人は意志が強く魅力的だと言われ、反対には死んだ目などと言われます。
猿に遭遇した際には目を合わるなと言われます。
目が合うと威嚇されたと思い、目を離した瞬間に襲ってくるそうです。
弱い者は強い者から目をそらせます。
人間でもそうですね。
スピリチュアルな意味で用いられる事も多く、また自分を守ってくれる守護者とも、あるいは正しい方向へ導いてくれるシンボルともされています。
ホルスの目とは?
目のタトゥーデザインの中で、「ホルスの目」と言う有名なモチーフがあります。
ホルスの目と言うのはエジプトのシンボルとされています。
古代エジプトで最も偉大な神である「ホルス神」は、隼(はやぶさ)の頭を持ち、天空と太陽を司る事から右目は太陽、左目は月だとされていました。
右目は太陽神であるラーの目、左目はウジャット(ウジャト)の目と呼ばれています。
ウアジェト(ウジャト)はエジプト神話の女神で、頭上にコブラをつけた女性の姿やコブラの姿で描かれています。
ホルスの父親オシリスは実の弟であるセトに殺害されました。
息子であるホルスは父の敵を討つためにセトと戦います。
この戦いにホルスは勝利しますが、セトを討つ時に左目を奪われたのです。
戦いで奪われバラバラにされた左目は、知恵を司るトート神が拾い集めホルスの元へ戻されます。
知恵の神によって戻された目は「物を見抜く力の象徴」とされ、再生、魔除けの護符としても使われ、古代エジプトの秘宝などに描かれている事も多いです。
またホルスは目が戻った事で癒された事から、「癒し」のシンボルともされています。
右目は太陽神であるラーの目と呼ばれています。
亡くなった者の棺には納められたミイラを守る守護の意味や、死者が棺の外を見るための窓としてウジャットの目とラーの目を左右に並べた両目が太陽の昇る方向に向けられて描かれているそうです。
先を見通す大きな力を取り入れるため、守ってくれる護符としてなどタトゥーデザインとして彫られる理由は様々です。
プロビデンスの目とは?
今日にピラミッドと目が描かれたデザインをアメリカの1ドル紙幣などに目にしますが、これは「プロビデンスの目」と呼ばれ、「ウジャットの目」の信仰から発展したデザインとされています。
未完成のピラミッドの様な建造物の頭上に光輝く目が描かれています。
これは全てを見通す神の目で我々人類の行いを監視し、支持されていると言う意味があるそうです。
キリスト教の教義である三位一体を象徴するとされています。
一説にはフリーメーソンの信者達が、自分たちの信じるシンボルをキリスト教へも取り込んだとも言われています。
世界の文化と目の関係
古代インドでは左右の目の間の額の中心にある目は「第三の目」とされ、第一の目は、通常の左右の目を指し、第二の目は目の視覚以外の知覚である耳(聴覚)や鼻(嗅覚)などの器官を指し、第三の目は五感を超えた能力を指すとされていたそうですが、一般的には両目を第一、第二とし、間の目を第三とされる事も多い様です。
ヒンドゥー教の3最高神の一柱である「シヴァ神」は眉間に第3の目が描かれ、第3の目が開くと、世界を焼き尽くすほどの光線が放たれるのだそうです。
インドの女性は眉間に丸く赤い印をつけていますが、これはシヴァ神の第三の目と混同されがちですが「ビンディー」と呼ばれるもので一般的には既婚女性が身につけ信仰を表し悪例から身を護る魔除けの意味があるのだそうです。
現代では未婚女性でもおしゃれ目的でつけるのだそうです。
人間は誰しも使われる事のなかった第三の目の名残を持っているのだそうです。
その第三の目は高い意識や悟り、内なる世界への扉とされ、その目を開眼出来る者は、特別な能力が授けられるとも言われます。
目の象徴的な意味に「予言」と言ったメッセージも含まれ、将来を見通す力を象徴する事もあります。
トルコではナザール・ボンジュウと呼ばれる「青色・水色・白色で着色された目玉の形をしたお守り」があり、「イーヴィルアイ(evil eye)=邪視」と呼ばれる相手を睨みつける事によって生まれる呪いの魔力を封じる力があるとされ、様々なデザインで描かれています。
当タトゥースタジオのある大阪の「瀧谷不動尊」は目の神様として親しまれています。
1360年に室町幕府第2代将軍「足利義栓」によってもともとの境内は消失してしまったそうですが、その際にご本尊の不動明王と制咤迦童子と矜羯羅童子の三尊は滝の下に移していて、消失せずに残す事が出来ました。
ある日、目が見えない老いた僧侶が現れ、三尊を雨風から守る小さな堂を建て、毎日祈りを捧げていたところ、僧侶の目が見える様になったのだそうです。
そこから、瀧谷不動尊が「目の神様」とされるようになったそうです。
目が象徴する意味:
- 「集中」
- 「明晰」
- 「全知」
- 「存在」
- 「知性」
- 「予言」
目(目玉/眼球)にちなんだ言葉
目と鼻の先:顔にある目と鼻は隣接しています。そこから、非常に距離が近いたとえで使う言葉です。当タトゥースタジオからアメリカ村の三角公園は目と鼻の先です。
目から鱗が落ちる:日本のことわざかと思っていましたが、新約聖書の言葉に基づいているのだそうです。当初はキリスト教を迫害していたパウロと言うテント職人のユダヤ人がいました。復活したイエスキリストが「どうして私を迫害するのか?」と呼び掛けたところ、パウロの目が見えなくなりました。そこでキリストはアナニアと言う信者にパウロの為に祈りを捧げるように告げ、アナニアが祈るとパウロの目から鱗の様なものが落ち、再び目が見えるようになり、そこからパウロは回心し、キリスト教徒になりました。 転じて、今まで分からなかった事が、何かのあるきっかけで新しい発想や考え方に触れ、考えが一掃し理解出来るようになる事を言います。