TATTOO MEANING
花和尚魯智深のタトゥーデザインの意味
花和尚魯智深のタトゥーデザイン
中国の四大奇書の一つである水滸伝に登場する108人の豪傑の一人「花和尚魯智深」のタトゥーデザインや意味を紹介します。
水滸伝の登場人物の中で、人気ナンバーワンとも言われるのが、魯智深(ろちしん)です。
同じくタトゥーのモチーフとしても水滸伝の中では1位、2位を争う位に人気がある登場人物かも知れません。
花和尚の花は刺青を意味し、全身に刺青が入っていると言う意味の花和尚だそうです。
上衣を脱いで刺青を見せ、重さ62斤(約37kg)で長さ1.5mもある鉄の禅杖を振り回している姿をデザインしました。
花和尚魯智深の魯達時代
僧侶となる前の名前(俗)を魯達と言い、軍人(小部隊長)を務めていました。
その頃、王進に会いに旅をしていた史進と出会い意気投合して酒を酌み交わしていました。
そこで歌うたいの親子から魯達の住む町にいるあくどい肉屋の主人が、その親子の若い娘と無理やり結婚しようとしている事を知り、義侠心に厚く、困っている人を見ると放っておけない性格の魯達は鄭という肉屋の主人を拳固3発で、誤って殴り殺してしまいました。
殺人者となってしまった魯達は罪を逃れるために逃亡します。
魯達から魯智深へ
指名手配となった魯達は町を転々とし、逃げてから45日後にある町で、助けた親子に再び出会います。
魯達に逃がしてもらい、故郷へ帰るつもりだった親子ですが、肉屋の鄭に再び追われる事を恐れて違う町へ方向転換しある町で古い知り合いに出会い、趙員外と言う金持ちの妾として紹介を受け、不自由なく暮らしていたのだそうです。
趙員外は親子から、魯達に助けられ、そのせいで魯達が指名手配を受けている事を聞かされていたので、施主をしていた五大山文殊院を紹介し魯達に出家を勧めます。
特にあてのなかった魯達は出家し五台山の智真上人より、魯智深の法名を賜りました。
出家し僧侶となった魯智深ですが、僧侶の慎ましやかな生活に物足りなさを感じておりました。
ある日退屈して山を下りていると、途中で酒の入った桶をかついだ男と出会い、桶を奪って呑み尽してしまいました。
酔っ払った魯智深に意見する他の僧侶達と言い合いになり、僧侶を殴り倒し、騒ぎを起こします。
その日は長老に叱られて大人しくなった魯智深ですが、その後また山を下りて町の酒屋でたっぷり飲み食いして酔っ払い、山に戻って大暴れし、長老も見るに見かねて追放されてしまいました。
魯智深の大相国寺への道
優しい長老は大相国寺と言う寺を紹介し、そこに向かうように勧めました。
大相国寺に向かう前に町の鍛冶屋で注文していた、重さ十貫目(約37kg)で長さが1.5mもある鉄の棒を受け取り、その後はこの禅杖を武器として持ち、大相国寺に向かう途中にもまた大暴れします。
僧侶の服装をして禅杖を手に持ち、全身に花の刺青が入っていた事から花和尚 魯智深とも呼ばれています。
華やかな彫り物があり、禅杖を豪快に振り回しダイナミックに戦う姿は、タトゥーのモチーフとして描かれる事も多いです。
大相国寺への旅の途中では、周達と言う桃花山の山賊がその村の金持ちの娘と無理やり結婚しようとしているのを知って周達を懲らしめたり、瓦灌寺と言う古寺を乗っ取り悪さを続ける二人組の凶賊を、偶然再会した史進と共に倒したりします。
大相国寺へ着きますが、そこでも他の僧侶には煙たがられ町のごろつき達が集まり手をつけられない状態にあった菜園の管理を任されます。
ごろつき達は新任の魯智深を訪れ、上手く騙して魯智深を肥溜に落そうとしますが、反対に肥溜に落され、服従する事となります。
魯智深と林冲との出会い
酒や食事を提供されて気分の良くなった魯智深はある日、柳の木に巣を作っている鳥の鳴き声がうるさいと言って、自分の怪力さを誇示する為に柳の木を根こそぎ引き抜きます。
それを陰から見ていた男が「見事だと」つぶやきます。
この男は禁軍の教頭を務めていた林冲でした。
昔に林冲の父親から武芸を教わっていた魯智深はすぐに仲良くなり、義兄弟の契りを交わします。
林冲にはたいそう美しい妻がおり、その妻に目を付けた汚職高官にはめられ林冲は無罪の罪で滄州へ流刑される事になります。
護送中に殺されようとしたところを、命が狙われるのではと後からつけていた魯智深に助けられ、魯智深に見守られながら滄州へと着き、二人は別れます。
魯智深と梁山泊
その後大相国寺に戻り菜園の管理をしていた魯智深の元に、林冲の殺そうとした汚職高官の手下が訪れ菜園を取り囲みますが、魯智深の手下からの報告で既に身構えていたため菜園に火をつけ、悪党どもを打倒しました。
再び逃亡生活の身となった魯智深は、青州の二竜山を山賊から奪い、首領となります。
魯智深が首領となった後には、行者の武松なども二竜山に加わり、手を広げていきます。
ある時に、山賊退治を始めた呼延灼と一騎打ちをしますが、お互い一歩も引かず互いに兵を退けます。
山賊退治を進める呼延灼を倒すため、魯智深は梁山泊と手を組み、呼延灼を生け捕りにします。
梁山泊入りを果たした魯智深は歩兵軍の頭領として、その後も要所要所で大活躍をしています。
花和尚魯智深の義侠心に富んだ性格は、浪花節が好きな日本人に受け入れられやすかったとも言われます。
この浪花節ですが、江戸末期に当タトゥースタジオのある大阪で形成された語り物の一種とされ、義理人情を主題としたものが多かったので、義理人情を重んじ情緒的な言動や考え方を浪花節的と言ったりするそうです。