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抜き彫りと額彫りの刺青の違いとは?
日本の伝統的な刺青では、
大きく分けて「抜き彫り」と「額彫り」があります。
「抜き彫り」と言うのは、
メインの図柄となる「動物・人物・花・仏像」などを、単体で描き、
背景など周りには何も描かずにデザインする彫り方です。
例えば下の画像では
龍だけを彫っています。
そして、「額彫り」と言うのは、
メインの図柄となる「動物・人物・花・仏像」などの周りに、
化粧彫りと呼ばれる「波・岩・雲・炎」などをあしらって飾り、
図柄の周囲を墨や色のボカシで額縁の様に囲んでデザインし、
全体的に統一感を持たせ、
絵柄を引き立たせて仕上げる彫り方です。
例えば下の画像では
龍を主体として、背景の額彫りに雲や風を描き、
龍が雲間を飛翔している様に彫っています。
そして、タトゥーと肌の境目の部分を「見切り」と呼び、
見切りには
- 直線で切ったような『ぶっきり』
- 短い直線が並んだような『松葉みきり』
- 見切りを次第にぼかして分からないように終わる『曙みきり』
- もこもこと半円が続く様な『牡丹みきり』
と言う種類があります。
この様に伝統的な刺青には色々な手法があり、
図柄により合った方法で、
全体的な統一感を出して、
大きなストーリーが読み取れるようにデザインされます。
抜き彫りで仕上げた後に、
やはり額彫りを付け足したいとなる事もあります。
もちろん、付け足すことは出来ますが
全体的な統一感などを考えると
最初から額ありでデザインをして彫り始める方が良いですね。
ワンポイントも可愛いですが、
額彫りのある和の図柄も
物語があり、良いものだなぁと思います。