ツーフェイス（トゥーフェイス/2FACE）のTATTOOの意味とは？

ツーフェイス（トゥーフェイス）のタトゥーは、英語ではTwo Faceや2Faceと呼ばれています。

笑い顔と泣き顔の二つを組み合わせたデザインで、描かれる事が多いモチーフです。

元々は古代ギリシャ演劇で使われていた演劇用のマスクが起源ではないかとも言われています。
古代ギリシャの演劇では、とても広い劇場が使われていた為、遠くに座る人にも演者の表情が分かる様にとマスクを着けて演じられる様になりました。
やがて笑い顔のマスクは喜劇を、泣き顔のマスクは悲劇を表し、二つのマスクで劇場を表すシンボルとなりました。

人生においては喜びと悲しみのどちらもの感情が存在する様に、ツーフェイスは人生そのものを意味する事もあります。
また、喜びにも悲しみにも動じない、強い心と言った意味でも用いられます。

ツーフェイスのチカーノタトゥー

メキシコ系アメリカ人の間で人気のあるチカーノタトゥーと呼ばれるスタイルで彫られる事の多いのが、ツーフェイスと共に「Laugh now, Cry later」と言う文字のデザインです。
Laugh now, Cry later（ラフ・ナウ・クライ・レーター）またはSmile now, Cry later（スマイル・ナウ・クライ・レーター）のパターンがあります。
日本語に訳すとどちらも「今は笑って、泣くのは後」と言った意味になります。
意訳すると「今を生きる」と言った意味があります。
「人生で起こる様々な出来事をネガティブに捉え、過去に心配して生きるのではなく、ポジティブに前を向いて今を精一杯生きる」と言った意味でデザインされる事が多いようです。

現在では笑った顔と涙を流す顔のツーフェイスのTATTOOだけでも、 「今の人生を生きる」と表現される事も多いです。

ギャング気質と言うのか、「Play now, Pay later（今は遊んで、支払いは後）」を表すモチーフでもあると捉えられる事もあります。

また、周りのアドバイスなどに対して今は一笑に付してしまう様な事でも、後で後悔して泣いてしまう様な事もある。
後悔先に立たずと言う事への教訓の意味もあります。

他にも愛する人を失った方が、楽しかった良き思い出と別れの辛い悲しみを表現してツーフェイスのデザインを彫る事もあるでしょう。

メンバーの大半がチカーノだった「Sunny & the Sunglows」と言うアメリカのR&Bグループが1966年に「Smile Now Cry Later」と言う曲をリリースしており、罪を犯して刑務所で暮らす人々がこの曲を歌い、Smile Now Cry Laterのタトゥーを入れ、出所する日を夢に見て辛い毎日を耐えたとも言われています。

当スタジオのある大阪にもいくつか劇場がありますが、梅田の芸術劇場のシンボルも二つの顔が組み合わさったツーフェイスのデザインになっています。
喜劇と悲劇のマスクと何か関係があるのかも知れませんね。