TATTOO MEANING
張順のタトゥーデザインの意味
張順のタトゥーデザイン
水滸伝の登場人物の一人で、ずば抜けた泳ぎの才能を持つ「張順」のタトゥーデザインや意味を紹介します。
張順は水滸伝の中で、人物像よりも、張順が敵陣の水門を破るシーンを描いた歌川国芳の「通俗水滸伝豪傑百八人之壱人」の構図が大変有名で、タトゥーデザインとしてもこのシーンをアレンジしたものが多いです。
何十キロを簡単に泳ぐことが出来、七日七晩を水中で過ごす事も出来ると言われるずば抜けた水泳の技術を持ち、透けるような白い肌をした張順は渾名を「浪裏白跳(ろうりはくちょう)」と言います。
まるで水の上を駆けている様に速いスピードで泳ぐ事が出来るとされ、「波の上を駆けるハヤ(白い魚)」と言った意味になります。
張横と言う兄も水滸伝に登場する人物の一人で、兄弟二人で船に乗る客を追剥をして日銭を稼いでいましたが、今のままではだめだと堅気になろうと決心します。
生簀で魚を飼い魚問屋として真っ当な人生を歩み始めた張順の前に、大男が現れ「競りが始まる前に、活きの良い魚を売れ」と暴れます。
大男を前に手も足も出ない張順でしたが、そこへ新たに一人の囚人と牢番の李逵が現れます。
同じ手先だろうと李逵を水の中に引き入れ、得意の泳ぎで李逵をこらしめます。
ですが陸に上がった張順に囚人が兄張横からの手紙を差し出しました。
この囚人と言うのが水滸伝の主人公とされる「宋江」だったのです。
実は、弟と別れ一人で追剥をしていた張横の前を通りかかった囚人と護送役人があり、普段のように追剥ごうとしましたが、囚人が有名な「宋江」だと聞かされ、丁寧に詫び、江州へ向かう宋江に弟への手紙を預けたのでした。
ようやく事態が呑み込めた張順は皆と仲直りし、宋江のために活きの良い最高の魚を提供し、皆と酒を酌み交わしました。
その後梁山泊入りした張順は、泳ぎの才能をかわれ水軍の頭領として活躍します。
張順の「水門破り」
張順の「水門破り」は、張順が西湖に潜って、敵が籠城する杭州城に潜入しようとして城内の四大水門の一つである「湧金門」を怪力で破るシーンです。
下半身に巻きつけた布一枚で全身の大蛇の刺青を露わにし、たった一人で忍び込み水門を破った姿がデザインされる事が多いです。
水門を破り、夜が明けるまで待ち、城壁を登りますが、待ち伏せていた敵兵から攻撃を受けて戦死してしまいました。
張順が破る水門の上部には、大きく口をあけた獅子頭が描かれる事が多いです。
当タトゥースタジオのある大阪にも水門がいくつかありますが、獅子頭のような装飾が付けられた水門はなさそうです。
実際に装飾の付けられた古い水門があれば、良い観光名所となっていそうですね。