TATTOO MEANING
ガネーシャのタトゥーの意味
ガネーシャのタトゥーの意味とは?
インドで一番人気のある神様とも言われる「ガネーシャ」のタトゥーデザインや意味を紹介します。
ガネーシャは象の顔をしたインドの神様です。
インドの神様ですが、特徴的な姿から日本でも有名で、タトゥーデザインとしても人気のある神様です。
ガネーシャとはどういった神様なのでしょうか?
まず、ガネーシャと言う名前ですが、これはサンスクリット語の「gana(集団や群衆)」と言う言葉と、「isha(神や指導者)」と言う言葉が組み合わされて出来た名前です。
すなわちヒンドゥー教徒を率いる神様と言う意味になり、沢山の人々から崇拝されています。
元は障害を司る神とされていましたが、時代を経て障害を取り除く神様として祀られるようになり、何かを始める時に障害を取り除いて下さる、すなわち商売の神様、財産をもたらしてくれる神様、学問の神様として信仰を集めています。何か事を始める前に礼拝される事が多いそうです。
ガネーシャはなぜ象の顔をしているの?
人間の様な顔をした他のインドの神様とは違い、象の顔をしているのは、どうしてなのか?
象と何か関係があるのでしょうか?
ヒンドゥー教では、「創造神ブラフマー」、「維持神ヴィシュヌ」、「破壊神シヴァ」が三大最高神とされています。
破壊を司る神シヴァには、美しく心優しいパールヴァティと言う妻がいます。
シヴァ神が長い旅に出ていた時に、パールヴァティは自分の体を拭いて、出てきた垢で人形を作りました。
出来た人形は大変美しい少年の様だったので、パールヴァティは人形に生命を吹き込んで自分の子供としました。それがガネーシャです。
美少年のガネーシャをたいそう気に入ったパールヴァティは、「今からお風呂に入るので、その間浴室に誰も入れないように、門番をして下さい。」と指示を与えました。
そこへ長旅からシヴァが帰宅します。
ガネーシャはシヴァが誰であるのかを知らず、ただパールヴァティの言いつけ通りに誰も入室させまいとシヴァの行く手を妨げます。
シヴァもガネーシャが誰であるのか分からず、ただ自宅への行く手を阻む不届き者として、激怒してガネーシャの首を切り落として遠くへ投げてしまいました。
そこへパールヴァティが現れ、我が子が斬られてしまった事を知ります。
ガネーシャが自分の子であるとようやく理解したシヴァは、怒り狂うパールヴァティに首を探して持ち帰ると約束します。
ガネーシャの首を探し出掛けますが、四方八方探しても首を見つける事は出来ませんでした。
そこで創造神ブラフマーに相談すると、北に向かい、初めに出会ったものの首を替わりに付ける様に言われました。
もうお分かりかと思いますが、そうです。シヴァが初めに出会ったのが、象だったのです。
象の首を切り落として、少年の身体に取り付け、ガネーシャを生き返らせたのです。
このため、ガネーシャには象の頭が付いています。
ガネーシャはなぜネズミに乗っているの?
ガネーシャの乗り物はネズミとされていて、TATTOOでネズミと共にデザインされる事も多いです。
一説にはこのネズミはガネーシャに退治された悪魔がネズミに姿を変えられたのだそうです。
悪の根源、暗闇の象徴である悪魔に乗ることで、ガネーシャは暗黒の世界をコントロールしているとも言われています。
他の説もあります。
とても大きな象の頭をしたガネーシャが、とても小さなネズミに乗れると言う事は、ガネーシャに不可能はなく、万能の神様を象徴するとも言われています。
ガネーシャの牙はなぜ折れているの?
象には2本の牙がある様に、ガネーシャにも2本の牙がありますが、片方の牙は折れています。
どうして牙が折れているのでしょうか?
これにもいくつかの説があります。
ある月の綺麗な夜に、ガネーシャが大好物であるモーダカと言う甘いお菓子を沢山食べてネズミの背に乗って帰宅していると、一匹の蛇がガネーシャの前を横切りました。
ネズミは蛇に驚き、ガネーシャを振り落としてしまいました。
その際に片方の牙は折れ、お腹が裂けて沢山食べたお菓子がこぼれてしまいました。
こぼれたお菓子を拾い集めてお腹に詰め直し、裂けたお腹に蛇を帯の様に巻いて止めました。
それを見ていたお月様が大笑いしたため、恥ずかしくて癇癪を起したガネーシャは折れた牙を月に投げつけました。
(月が満ち欠けするのは、このお話しによるとも言われています。)
お腹に蛇がデザインされたガネーシャのタトゥーには、こんなお話しが元になっているのでしょう。
また他の説もあります。
ある日お父さんのシヴァ神が寝ている間に、パラシュラーマと言う神がシヴァを訪ねて現れました。
ガネーシャはシヴァの眠りを妨げたくないとして、入室を断りますが、パラシュラーマが無理やり入ろうとした為、争いになります。
パラシュラーマは持っていた斧をガネーシャに投げつけました。
ガネーシャはその斧はシヴァがパラシュラーマに与えたものだと知っていたため、シヴァに敬意を表して、あえて避けようとしませんでした。
ガネーシャの片方の牙に斧があたり、不幸にも折れてしまったのだそうです。
他の説もあります。
インドのヒンドゥー教の聖典のひとつ「マハーバーラタ」の作者とされるヴィヤーサは、ガネーシャに口述筆記する様に頼みました。
ガネーシャは自分の牙を一本折ってペンの代わりにして、ヴィヤーサの語りを全て書き留めたのだそうです。
ガネーシャの折れた牙は知性の高さを象徴し、学問の神様と言われる所以とされています。
インドでは「ガネーシャ・チャトゥルティー」と言うガネーシャのお祭りがあります。
インド各地で行われ、8月末から9月末位の新月の4日目から始まり、10日間続くのだそうです。
ガネーシャ像を綺麗に装飾し、期間中毎日祈りを捧げます。
プネーやムンバイのお祭りが有名で、5m位ありそうな巨大なガネーシャ像などもあります。
そして、最終日には音楽隊が太鼓などを叩いて列を先導し、大音量の爆竹を鳴らしてガネーシャ像が通る道を浄化しながら、海や湖や川へ運んで沈めます。
通る際に周りにいる人の障壁や悪運なども持っていくと信じられているため、沢山の人々が集まり厄除を祈願するのだそうです。
大阪弁を話すガネーシャと言う設定の「夢をかなえるゾウ」と言う書籍があります。
大阪弁がなじみ深かったのか、大阪で大ブレークしたのをきっかけに全国的にもヒットし、テレビドラマにもなりました。
著者は本を書く際に、どの神様を主題にするかを色々な神様の画像を壁に貼って悩んだのだそうです。
ガネーシャを指さして「君だー!」と言ったところ、ガネーシャの画像から大阪弁の「ワシやろ」と言う声が聞こえたとか。。。
大阪の通天閣には夢をかなえるゾウ「ガネーシャ」が置かれています。
碑文には「あんたの周りでええことあったら、それ全部ワシのしわざや思てください。」と書かれています。